強いぞ ニッポン!
寝不足気味な毎日になっているのは、紛れもないサッカー日本代表の活躍によるものです。
サッカーは団体競技である事を証明したいと監督は言っていましたが、ダンスも2人のチームプレーで個々の能力以上のパフォーマンスを目指してみたいものです。
ところで噂では、英国のジャッジは技術を、欧州のジャッジは音楽を、そして日本のジャッジは形を重要視した審査をするらしいと言われているらしいです。仮にそのような環境で育った選手が一番成功している地域と言うと、欧州では無いでしょうか。確かに見た目も技術も重要ですが、英国からも日本からもトップの選手が育たない以上、素直に育成の手順を見直さなくてはいけない気がします。
手始めに、まずは自分からそんな審査員に成るところから始めてみようと思います。
非現実的 海外競技会で日本の評価を上げる方法を考える
残念な事に今年もブラックプールで日本の選手が惨敗の模様です。
前回書いたように大半の選手はアマチュアがプロに挑むようなもので無理も有りません。
いっそ、こんな提案はどうでしょうか?
海外では、プロは当然アマチュアを勝ち抜いた選手が成るもので全体のレベルもハイレベルです。その一方で日本のプロのように教室を経営していながらアマチュアの競技会に出場している選手もいます。日本もそうしてみるのはどうでしょう?
日本の選手が海外で活躍する為には、まずアマチュアの全体的なレベルアップが必要ではないでしょうか。そしてその中のトップ選手がプロの競技会にエントリーするべきだと思います。例えば来年のブラックプールにはプロフェッショナル統一全日本のファイナル進出者のみがプロにエントリーし、それ以外のプロ選手はアマチュアにエントリーしてみるのはどうでしょう?プロは少数精鋭、アマチュアのエントリーも増え、バランス的には正常な形ではないでしょうか?ピラミッドのバランスが取れた日本は海外での評価が格段に上がると思います。これってどうでしょう?
JDCカップ2010観戦記
今回は審査員および役員としてではなく1観客として観戦しました。
ジャッジボードを持っている時とは違い、全員のダンスを見る必要が無いので、思いのままに観る事が出来て嬉しい限りでした。連日テレビでアグレッシブなサッカーを観ているせいでしょうか、エネルギーのある選手に自然と眼が向きました。残念なことにファイナルに残った選手とそれ以外の選手にはアグレッシブさに開きを感じました、最終予選ぐらいからワクワクするような、そんな試合を期待したいです。
海外の選手の場合、アマチュアで勝ち上がった選手がプロに成るのが普通です。アマチュアは勝つ為のテクニックを必要とします、勝つ事が全てと言っても過言ではないでしょう。しかしプロは魅せる為のテクニックが必要だと思います。日本の場合、プロの競技会に出場はしていてもトライがアマチュアの選手が大半です。実力が無い段階でプロの競技会に出場する以上しょうがない気もしますが・・・
サッカー日本代表に学ぶもの
サッカーワールドカップ真っ最中、日本代表の勝利に喜びながら、この季節はダンスの世界でも日本インターにJDCカップ、学生の東部選手権などビックコンペが目白押しです。
教え子たちも頑張っています。私が初めて海外の競技会に出場した時は留学を始めてから何年か経ってからでした。それまではラルフの競技会を応援に行ったり、日帰りできる場所ならば観に行ったりしていたので、雰囲気に戸惑うことなく試合に入っていけたと思います。初めてのブラックプールはまだ単科の時代と言う事も有り、2種目で最終予選を踊りました。続いて出場したUK戦では2年目にライジングスター準決勝入賞と自信を深める内容に、ビギナーズラックと言う言葉がありますが、まさにそれでした。
サッカー日本代表のある選手が「おれたちは下手くそなんだから~」と言っていましたが、私も同感です。ほとんどの日本の選手がダンスを始める頃には海外の選手たちは何年も経験を重ねています。同じ事をしていてはその差は縮まる事は無いでしょう。技術の差を愚直な戦いで勝利した日本代表に、これからの日本の選手に必要なものが隠されている気
一流のダンサーは一流の探検家
ドイツでの生活も次第に慣れ、少しづつラルフの信頼も得てくると、レクチャーのお手伝いをさせて貰うようになりました。
ラルフが言葉で伝えたものを踊りで見せる事になるのですが、初めはものすごい緊張との戦いでした。ただこれらの経験が、見せたいものを的確に観ている人達に伝える練習になったと思います。 これは非常に重要な事で、多彩なテクニックも豊かな表現も観ている人に伝わらなければ意味がありません。見せたいものの一つを連動する動きの中から強調して伝える事はテクニックを理解しコントロールすることが必要で、それをドイツの大勢の審査員や選手達の前でトライする事は、ダンスを深く追求する事と共に、心臓を強くすることにも多いに役立ったと思います。 他にも有名な選手やコーチャーのレクチャーが沢山見る事が出来ますが、ドイツチャンピオンのブライアン・ワトソン、カルメン組のレクチャーは今でも印象に残っています。 時代を作っていく選手とはこういう人達なのだなと思いました。 空間の捉え方や2人の関連性など、 独創性もさることながら、ダンスを深く追求していく探究心 には頭が下がる
ダンサー 美佐子の作り方
昨日、21回目の結婚記念日を迎えました。人生の半分以上を一緒に過ごしている事になります。
何に惚れたかと言うと、社会的モラルと人間的な優しさ。感情の起伏も正直ゆえのものでダンサーとしても人間としても尊敬できる存在です。そんな美佐子ですが、ドイツでの生活は常に涙。泣かない事は無いぐらいで、泣き場所を求めてトイレに籠る事もしばしば。そんな事にはお構いなしのラルフは「泣く暇が有ったら練習しろ」とトイレの電気を消し、泣きながら暗闇から現れる美佐子に一言「プラクティス」。 私が美佐子に優しくなったのはたぶんラルフのお陰ではないでしょうか? やって出来ない事は無いと本気で思っているラルフと、やらなければ始まらないと思っている美佐子は名コンビで、それを見守ってきた私は努力に勝る才能なしを目の当たりに見て来たのでした。
異国のフレンズ
ドイツ留学の初期の頃は、ドイツの選手の友人が沢山出来ました。そのころは年齢の近いユースの選手と一緒に練習する機会も多かったし、彼らの競技会に応援しに行く事も有りました。
地元では活躍している彼らですが、全国区のジャーマンオープンになるとファイナルに残るのは、世界でもトップレベルの選手達(ドイツのアマチュアはレベルが高く、その当時はポール・キリックやラルフ・ミューラーがトップ争い、若かりし頃のフランコ・フォーミカがノーシードで1予選から踊っているなど、後にアマチュア世界チャンピオンになりターンプロして世界のファイナリストになる選手が大勢しのぎを削っていました)で地元の選手はベスト24に残れば快挙というような感じでした。その中からターンプロした何組かは後に同じフロアーで戦う、良きライバルになりました。ドイツ以外の国の代表選手も何人か一緒にレッスンを受けました。この時期、お互いにレッスンを見ながら、ラルフを交えてどのように見えるかを討論したのは良い経験になったと思います。またラルフ抜きで練習会場に練習しに行く事も有りました、お互い普段はどんな練習を
あし(脚・足)はダンスの基礎
先日ダンスファン6月末発売号の女性の為の企画の撮影をしました。 あし(脚・足)の表現を美しく見せる方法についての内容になると思います。
その中であしの軌道について解説したのですが、ラルフはあしの使い方に特別厳しかったと思います。今思えば、土台である足元から脚は、 建築物でいえば土中の基礎 みたいなもので、ここが安定しないと上物がいかに美しく作ろうと思っても無理が生じるように、ボディームーブメントもシェイプもいまいちパッとしないものになってしまいます。特にボディーのリズムパートを受け持つ骨盤から肋骨の下あたりまでの運動と密接に係わりを持つ脚とタイミングをコントロールする足の働きは非常に重要でこれらを連動させる事に費やした時間はかなりのものでした。